4月11日(木)開催 第265回リレー講演会(機械・加工分野)

■日 時 2024年(令和6年)4月11日(木) 13:30~17:10
■会 場 会場(信州大学繊維学部内AREC)及びオンライン(Zoom)のハイブリット開催

■プログラム
○講演1 13:30~14:30  
 【演題】パルス信号の性質を活用した機械や食品の評価技術
 【講師】国立高専機構長野高専 工学科機械ロボティクス系 准教授 門脇 廉 氏
 【概要】力学を基盤に、構造物や生体、食品の特性を評価、診断する研究を紹介する。機械構造物の診断では超音波パルスを用い、特に複数パルスの干渉による診断精度の悪化を克服する技術を研究、開発してきた。ウェーブレット変換等で干渉の影響を取り除くデジタル信号処理や、干渉を極的に活用して表面不感帯の悪影響を除去するアナログ信号処理等を紹介する。また、生体関連においても力のパルス信号である咀嚼力、咀嚼音に着目して、食品の三次元構造や物性、人体のバイオメカニクス的特性と食感とを結ぶ食感評価技術を開発している。このほか、講演者が所属する長野高専の地域連携体制や、令和4年度に始まった改組の現状についても紹介する。

○講演2 14:30~15:30  
 【演題】シチズンマシナリーの考える未来のモノづくり
 【講師】シチズンマシナリー株式会社 代表取締役社長 伊奈 秀雄 氏
 【概要】今日の製造業は、量産的効率を追い求めながらICTを融合させて個性を追求する従来の個別生産に加え、「自動化」や「デジタル化」といった新しい生産システムへの変革のほか、気候変動への対応や生物多様性の保全など、これまで問われなかったような多角的な視点での取り組みが求められている。シチズンマシナリーは、事業コンセプト『個の量産 いろんな一つを、たくさんつくる』のもと、こうした社会の流れを捉え、世界最先端の生産革新ソリューションを提唱し、お客さまや世界中の製造業の発展に貢献することを目指している。お客さまの現在の課題だけでなく、将来の課題を見据え、工作機械本体からその周辺環境にいたるまで、お客さまのモノづくり全体を
革新するソリューションをご提案、ご紹介したい。

     <休憩10分>

○講演3 15:40~16:40  
 【演題】3Dプリンタの世界動向と将来展望
 【講師】株式会社ミマキエンジニアリング グローバルマーケティング部 3Dリーダー 横関 暁登 氏
 【概要】本公演では、「3Dプリンタについて興味があるが、良く分からない。どのような造形方式があり、何を作ることができるのか」という視聴者の皆様を想定した基礎的な内容について説明させていただきます。
(1)3Dプリンタの様々な造形方式、装置の価格帯、使用可能な材料の説明
(2)世界規模で見た3Dプリンタの販売傾向について考察
(3)3Dプリンタ製造技術の展望や課題について考察
(4)3Dプリンタ業界ではとても珍しいMimakiの3D「世界初1,000万色のフルカラー3Dプリンタ技術」についてご紹介(自社PR)

■名刺交換・交流会 16:40~17:10 場所:AREC4階の交流スペース

■お申込みは申込フォームからお願いします。
 または、所属、氏名、メールアドレス、参加方法をARECまでご連絡ください。

当日の様子

久しぶりの「機械・加工」をテーマに、学術界からは長野高専准教授の門脇廉先生、除去加工分野からはシチズンマシナリー(株)代表取締役社長の伊那秀雄様、付加加工分野からは(株)ミマキエンジニアリング3Dリーダーの横関暁登様に講演していただきました。変形加工分野の講演は次の機会とさせていただきました。
 講演では、業界の最新動向や今後の展望について紹介されると共に、研究内容や独自技術などを熱心に説明していただき、出席者から企業連携や共同研究などについての活発な質疑が行われました。
 また、講演後の交流会ではコーヒーを飲みながらフランクな意見交換や名刺交換が行われました。(三木)

講演風景
名刺交換風景
展示フィギュアを見ながら交流会