3月10日(火) GX推進・脱炭素経営研究会 第4回例会【レポートあり】
脱炭素経営研究会は、令和4~6年度の活動を踏まえ、令和7年度より上田市「未来創生GX推進事業」の一環として「GX推進・脱炭素経営研究会」に改称しました。企業の経済性に配慮しつつ、GX推進を見据えた持続的成長への貢献を目指して活動しています。
第4回例会(通算第15回)では、信州大学・髙橋伸英先生の講演により、実務に役立つ知見や最新技術への理解を深めます。あわせて、令和7年度の活動を振り返り、次年度に向けた方向性についてグループ討議を行い、取組事例や課題解決の視点を共有します。
本例会を通じて、参加企業および関係者が、今後の経営や事業展開に資する知見を得ることを目的としています。
研究会会員企業の皆様にはぜひご出席いただくとともに、AREC会員をはじめ関係者の皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
■日時:2026年3月10日(火)13:30~17:20
■会場:AREC4階会議室(上田市常田3-15-1信州大学繊維学部内)
■開催方法:会場 対面参加(会場出席のみとし、オンライン配信はおこないません)
■対象:脱炭素経営研究会会員、AREC会員を主とする企業関係者
■参加費:無料
■内容
13:30 R7年度 研究会活動報告
13:45 事例報告 はたらクリエイト 代表取締役 井上 琢磨 氏
14:05 ご講演 信州大学 繊維学部 教授 高橋 伸英 氏
14:45 休憩
14:55 グループ討議 テーマ 「これまでの活動の振り返りと今後の活動」
企業が直面している脱炭素の課題や取り組み状況、啓蒙活動、
研究会で得られた知見や反省と今後の課題など
16:15 討議結果発表・全体共有
16:35 総括と展望 GX推進・脱炭素経営研究会 会長 水出 博 氏
16:50 交流会
■お申込:申込フォームよりお申し込みください。
または、所属・氏名・メールアドレスを下記までご連絡ください。
■チラシはこちらよりダウウンロードください。
■お問合せ 一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター 高橋、滝沢・上田市 石川
TEL/0268-21-4377 FAX/0268-21-4382 Mail/mousikomi@arecplaza.jp
主催:一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター
当日の様子
■参加者:25名
第4回例会では、脱炭素経営の加速に向けた専門的知見の共有と今年度の総括が行われました。令和7年度の活動説明後、株式会社モジワウスの井上拓磨氏より地域の脱炭素支援機能の進捗が報告され、日置電機との連携によるGHG排出量算定体制の構築やCDPスコア改善に向けた回答支援の事例が紹介されました。続いて信州大学の高橋伸英教授が、サーキュラーエコノミーに向けた繊維製品のLCAプラットフォーム構築と欧州規制の動向について講演しました。さらに、取組の振り返りや課題整理、次年度の方向性をテーマにグループ討議を実施し、関係者の共通認識を深めました。最後に研究会会長の水出博司氏が年度を総括し、サプライチェーン全体での第三者検証やネイチャーポジティブへの対応など、今後の展望が示されました。(高橋)
1.事務局より令和7年度報告(AREC髙橋)
本研究会は会員企業22社(34名)まで拡大し、年間を通じてCDP学習会やワークショップを計4回実施しました。アンケートでは、地元の先進事例や新技術への関心が高く、全体として満足度が高いことが確認されました。一方で、多くの企業が導入コストや採算性に不安を抱えていることも明らかになりました。今後は「コスト問題」や「再エネ導入」などテーマ別の少人数座談会を開催し、意見交換の機会を増やすことで「検討から実行へ」のハードルを下げる取り組みを進めます。
2.脱炭素支援の進捗とCDPスコア改善(井上氏)
モジワウスの井上氏より、日置電機との連携による排出量算定の月次化と、CDPスコア改善支援の事例が報告されました。他社ベンチマークを活用し、「取り組んでいるが記載不足」の項目を特定して回答を修正することで、スコアを向上させる実務的手法が紹介されました。算定の仕組み化と開示の「書き方」の工夫が、企業評価に直結することを具体例から学びました。
3.サーキュラーエコノミーとLCAプラットフォーム(高橋教授)
信州大学の高橋教授より、欧州の「デジタル製品パスポート」などの規制動向や、繊維製品のLCA(ライフサイクルアセスメント)プラットフォーム構築について解説がありました。データに基づく資源循環と、製品の環境価値を正確に算定・開示する基盤づくりの重要性が示されました。LCAは単なる環境対応ではなく、グローバル市場での参入条件になりつつあることを強く感じました。
4.グループ討議
討議では、太陽光発電や省エネ設備の導入が進む一方、Scope3算定やコスト、専門人材不足が共通の課題として共有されました。他社事例や実務ツールの情報がアクションの後押しになる点が評価され、自社だけでは解決が難しい課題も、企業間の情報交換によって解決の糸口が見える研究会の価値が再確認されました。
5.令和7年度総括と今後の展望(水出会長)
水出会長より、今年度の振り返りと次年度の指針が示されました。サプライチェーン全体での第三者検証対応や、ネイチャーポジティブ(自然再興)への取り組みなど、開示要請が高度化する中で、企業間連携による知恵の共有をさらに強化する方針が語られました。次年度の課題は多いものの、本研究会のネットワークを活かし新基準に対応していく必要性を感じました。
■参加者の声
- 欧州の規制動向やLCAプラットフォーム構築の必要性が理解でき、具体的準備の重要性を実感した。
- 他社のCDPスコア改善事例が非常に実践的で、自社の開示内容を見直す良いヒントになった。
- 次年度のサプライチェーン全体での第三者検証に向け、今から取り組むべき課題が明確になった。




