一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター(AREC)は、2000年 7月の上田地域産学官連携推進協議会設立、2002年2月の上田市産学官連携支援施設(AREC)竣工以来、多様な交流や出会いの場として、様々な連携のコーディネート機関として、活発な活動を継続し、産学官連携の主要施設の一つとして認知されてきました。ハード事業としては、レンタルラボを、ソフト事業としては、会員組織であるAREC・Fiiプラザによるリレー講演会、技術研修会、産学交流ラウンジなど様々な事業を展開しています。活発な活動を行っていけるのは、レンタルラボをお借りいただいている皆様やAREC・Fiiプラザに会員登録いただいている皆様のお力添えのおかげであると心より感謝申し上げます。

 ところで、ARECの施設は、信州大学繊維学部のキャンパスに立地しています。日本で唯一の繊維学部ですが、明治43年(1910年)に上田蚕糸専門学校として創立されており、110年以上の歴史を刻んでおります。創立当時の建学の精神は、「人格の修養、学術の並行、実用的技能、進歩的学識」であり、学問と技術の修得を両立させるという学術の並行を謳っており、現在の産学連携を重視する姿勢が見て取れます。その姿勢が今のARECの活動につながっていると思っています。

 産学官連携には多様な形態があり、その担い手となる企業、大学の個性により様々な連携の形があると思います。そして、その連携をコーディネートする産学官連携支援機関にもそれぞれの取り組み方があります。ARECにはARECの取り組み方があると思います。これまでに醸成してきたARECの取り組み方をさらにブラッシュアップし、ARECが交流の場として、連携を紡ぐ場として大きな役割を果たしていきたいと考えています。積極的に事業を展開し、会員企業・団体及び関係する諸組織並びにARECの発展のために活動を推進してまいりますので、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

理事長 濱田 州博