6月27日(金) GX推進・脱炭素経営研究会 第1回例会 

初夏の気配とともに、私たちは気候変動の影響を肌で感じる季節を迎えています。気温の上昇や天候の変化は、持続可能な社会の実現が待ったなしであることを、私たちに改めて教えてくれます。こうした環境の変化を前向きな行動につなげるべく、「GX推進・脱炭素経営研究会」では、R7年度からの新たなステージとして、前年度の取り組みをさらに発展させ、以下の重点項目に取り組んでまいります。
― ① 地域連携による知見と取り組みの共有 ―
地域ごとの課題や取り組みを越えて、法人や団体同士がつながることの重要性が高まっています。地域間での知見の共有と連携を深めることで、広域的かつ実効性のあるGXと脱炭素化の推進を目指します。
― ② 再エネと効率化で加速する地域の脱炭素 ―
エネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの導入は、GXの鍵です。各地域が持つ特性や強みを活かしながら、具体的な技術と手段を取り入れ、地域全体での脱炭素化を加速させていきます。
― ③ 環境と経済の両立を目指した学びと行動 ―
脱炭素はビジネスの持続的成長にもつながります。環境への負荷を抑えつつ、経済的価値を創出するための具体的な方法を探りながら、環境意識の高まりを「行動の変化」へと導く実践的な学びを提供していきます

■日時:2025年6月27日(金)13:30~17:30
■会場:AREC4階会議室(上田市常田3-15-1信州大学繊維学部内)
■開催方法:会場とZoomオンライン
■対象:脱炭素経営研究会会員、AREC会員を主とする企業関係者

■プログラム:
13:30~13:40 令和7年度取組み概要 AREC事務局

13:40~14:40 講演1 【GX推進・脱炭素経営研究会】
講師:日置電機株式会社 経営企画室主幹 水出 博司氏
      (AREC GX推進・脱炭素経営研究会 会長)
テーマ:サステナビリティ・キャピタリズム
概要:本講演では、「サステナビリティ・キャピタリズム」の視点から、持続可能な社会を支える経済モデルについて考察します。SDGsウエディングケーキモデルを通じて、自然環境・社会・経済・文化の各領域がどのように連携し、循環型社会を形づくっているかを説明します。これにより、調和のとれた持続的な経済成長の可能性を探ります。また、資源循環や環境配慮型のものづくりが企業の競争力やビジネスチャンスを生む事例を紹介し、持続可能な社会が経済を生み出す力を持つ理由を明らかにします。最終的に、サーキュラーエコノミーの導入が資源の無駄を減らし、持続可能な成長へとつながることを示します。


14:40~15:40 講演2 【松本平ゼロカーボン・コンソーシアム】
講師:法政大学 社会学部教授・信州大学 グリーン社会協創機構特任教授 茅野 恒秀氏
      (松本平ゼロカーボン・コンソーシアム運営委員長)
テーマ:「松本平における産学官の連携による地域脱炭素の取り組み
      松本平ゼロカーボン・コンソーシアム(MZCC)の3年のあゆみとこれから」
概要:2022年2月、松本市長と信州大学長が発起人となり、広く松本地域の産学官の力を結集させ、地域性と事業性が両立したエネルギー自立地域の形成が促進される事業の展開を支援するための松本平ゼロカーボン・コンソーシアム(MZCC)が発足し、4年目を迎えます。この3年間でMZCCは6市村、100を超える企業会員によるネットワークへと拡がり、地域内に3つの地域脱炭素推進交付金事業、3つの地域エネルギー事業会社が展開され、会員による学び合いと共同的実践が進んでいます。今回は、MZCCの前史と発足後3年のあゆみと今後の展望を基に、地域脱炭素の実現に向けた産学官連携のあり方を考えていきます。

15:40~15:50 休憩

15:50~16:50 講演3
講師:株式会社はたらクリエイト 代表取締役 井上 拓磨氏
テーマ:地域連携で進める中小企業の脱炭素経営:最初の一歩
     ~GHG排出量測定から中小企業版SBT認定まで~
概要:近年、脱炭素社会実現に向けた取り組みが加速する中、中小企業でもGHG(温室効果ガス)の「見える化」や削減目標設定が急務です。本講演では、まずScope 1・2(必要に応じてScope 3も含む)の算定方法を説明し、削減目標の設定手順や中小企業版SBT認定取得に向けた具体的なステップを紹介します。ただし、排出量の正確な算定や省エネ効果の評価は、知識やノウハウが不足しがちな中小企業にとって大きな負担です。そこで、地域全体で算定をサポートする仕組み作りの重要性を強調し、東信地域独自のコスト換算基準の統一のメリットや、地域ぐるみで脱炭素経営に取り組むことで生まれる新たな市場機会についても解説します。

16:50~17:30 交流会


■お申込:こちらの申込みフォームより、または、
     所属、氏名、メールアドレス、参加方法をARECまでご連絡ください。

■チラシはこちらよりダウンロードください。

■お問合せ  一般財団法人浅間リサーチエクステンションセンター 高橋、滝沢・上田市 石川
       TEL/0268-21-4377 FAX/0268-21-4382 Mail/mousikomi@arecplaza.jp  

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