第170回リレー講演会 (先端素材分野)

Category: リレー講演会
■日時:平成27年8月20日(木) ■15:00~18:00
※終了後(18:00~)名刺交換会開催
■会場:信州大学繊維学部内AREC(上田市産学官連携施設4階)
講演1
【演題】「新マシナブルセラミックス」
講師:信州大学工学部 物質工学科 教授 樽田 誠一 氏
【概要】セラミックスは加工が非常に困難な材料です。
その一方で、マイカセラミックスの様に、少数ですが機械加工が可能な
セラミックス(マシナブルセラミックス)も知られています。
そこで、マイカのような機械加工が可能なセラミックスを機械加工が
できないセラミックスへ複合化して、母材の性質を有し、
しかも機械加工ができる新しいマシナブルセラミックスを研究しています。
これは、現在、歯科用材料への応用を目指しています。また、透明で
機械加工ができる新しいマイカセラミックスを開発してきました。
この透明なマイカセラミックスには、発光などの機能も付与することができます。
本講演では、それら新しいマシナブルセラミックスを紹介します。

講演2
【演題】「ナノ繊維系のセルレーション材料の創成と実用化」
講師: 日信工業株式会社 開発本部 & 信州大学カーボン科学研究所
特任教授 野口 徹 氏
【概要】カーボンナノチューブ(CNT)やセルロースナノファイバー(CNF)のような
数ナノメートルの極細繊維がマトリックス中で作り出すナノ空間は想像を
超えた性能を発現することが見出されてきている。
その一つの現象「セルレーション」によるナノコンポジット材料を新しく開発し、
実用化した試み、および成功例を説明します。

講演3
【演題】「分解性ポリマー及び関連材料の開発動向」
講師: 信州大学繊維学部 化学・材料系 教授 伊藤 恵啓 氏
【概要】丈夫で長持ちする材料が必ずしも優れているとは限りません。
使用後に容易に分解可能で無害な物質となる分解性材料が
注目されています。その代表選手が『生分解性プラスチック』で、
既に商品化もされています。
しかし、コスト面の問題だけでなく分解に長時間を要することや
分解物の回収・再利用が困難であることも課題です。
必要な時に必要量だけ分解し、分解物も簡単にリサイクルできれば、
環境に優しいだけでなく機能性材料としてその用途は大きく広がります。
本講演では、生分解性以外の分解性ポリマーに焦点を当てて
その開発動向を解説すると共に研究室で開発した分解性界面活性剤
について紹介します。
申込み先 E-mail; mousikomi@arecplaza.jp
FAX 0268-21-4382
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